我々にはサラヴァが必要だ(その1)

11月6日まで開催のサラヴァの50周年を企画した。

2年間かけてクレマンチーヌ・デルディルと資料を探し、我々なりのサラヴァ像を探ってきた。そして我々が導き出したサラヴァのエッセンスとは楽天主義。今我々に一番失われてしまったあっけらかんとした楽天主義だった。彼らは「情熱さえあれば生きていけるよね。」と信じて本当に生きてきた。そして素晴らしい音楽を残してきた。

そんなことがあったのか、許されるのか?キャリアのことも就職のことも考えずにただ自分の好きなことだけやってきた人たちがいた。なんで今、そういうことができないのか?時代が違う。とも言えるが違うのは我々がそう思い込んでいるだけではないのか?就職しないとフリーターと言われ、周りから心配されてしまう。世知辛い社会だ。でもそうしているのは情報に汚染された自分たちではないのか?人も社会も変わっていない。ただ締め付けが厳しいだけ、でも、それでもなんとか道はあるのではないか?と思わせる何かがサラヴァにはある。

このあまり人に知られていないフランスのインディレーベルはピエール・バルーによって50年前に作られた才能と創造のラボラトリーである。おおらかで、ごった煮で、バリアーのないこの素敵なレーベルの50年。

ユートピアという人もいるだろうし、ヒットチャートに乗るような曲がないから無視する人もいるだろう。しかし、今アートの道に進もうという若者、また進んだものの袋小路に入ってしまったと悩んでいる人に是非見て欲しい。自分を信じていればいいのだよ。とサラヴァは言っている。

 展覧会のあらすじともいうべきカタログを作ったので以下に掲載する。
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