20代前半からジュエリー業界での仕事の傍ら、休暇を見つけては旅に出て、今までで訪れた国は40カ国以上。
旅をする時は、ほとんどの時間を街歩きしながら、現地に長く伝わる生活に根付いたクラフト探しや、博物館などにある歴史的なジュエリーはもとより街のジュエリーショップを覗くのが主。

2008年、世界一周旅行中に初めて訪れたインドでは、特にその伝統的で繊細なハンドクラフトと豊かな色彩に感動し、以来インドに通いつめることになったのでした。なかでも、インドに行く度に必ず訪れる場所が、乾いた砂漠が広がる地、ラージャスターン地方。気がつけば、昔から国を問わず、なぜだか砂漠の街に惹かれているのです。

真っ青な空に映えるピンク、ブルー、ゴールド、ホワイトの色の街や、郊外の小さくて可愛らしい街。そしてそこに住む人々と彼らの手から生み出される愛情のこもったクラフト。その全てから長い歴史を経て今に伝わる生活や文化が感じられます。

イベントタイトルにもなっている、著書「インド　ラージャスターンのカラフルな街」の出版にあたり、本で紹介しているラージャスターンの魅力的な風景と、この地に根付く伝統的なクラフトを通じて、旅を通して見たインドの人々の愛らしい姿を共有できれば幸いです。

イベント期間中は、旅の間に撮った街やクラフト職人の写真展示ほか、インド各地から集めたハンドクラフトの展示販売も行います。何年もかけて作られた一点ものの作品などもご覧いただけます。

2014年10月 石竹由佳