最高の日を忘れがたくするただの石
今,ヴィクトリア・アルバートミュージアムで開催されている「贅沢とは何か?」展に出品されていた「水切り石」
24金でコーティングされ、最高のなめし革で作られたケースに納められる、ベルトに装着できるバックルもついている。
これを贅沢と言わずに何と言おうか。
もちろん、水切りした後の石を水に潜って取って来たりはしない。たった一回きり。石を指先で感じながら、サーッと投げるまでのたったの1秒か2秒間に感じる贅沢を楽しむのである。
しかしこれを買うおしゃれ男は(こういう事を考えるのも買うのも男に決まってる。と思う)買ったときから、何時、誰といるときに投げようかな、と、想像を巡らせる楽しみも買うことになる。
仲の良い友人たちと海辺でバーベキューをする時、さりげなくベルトについている革のケースからこの金の石を出してさっと海に投げ込む。友人達のあっけにとられる顔を想像してにんまりしたり、はたまた、これは、と言う女性と初デートの時に夕暮れの水辺で、残照に石の24金がきらりと反射して、彼女が「一体今のは何?」と聞いてくれたらこっちのもの。女はこういう贅沢ができるシャレオ君に弱いのである。しかし、こういうカッコつけ男の可愛さに惚れてしまうと身を持ち崩すことになるので気をつけるように、先輩の教えです。
デザインナー:Dominic Wilcox. HPを見るとかなり面白いものを作っている人でした。
ミュージアムのHP: