サラヴァ東京を開いて今週末で2年が経つ。2年前の今頃は、試運転中だった。つまり店を開けてはいたが、大きな声で宣伝するわけではなくて、つまり人に来てほしいのだが来てほしくないような中途半端な状態で、音響設計をした久保田麻琴さんも、2月くらいまではいろいろなスピーカーを持ってきてテストをします、と言っていたし、出演者たちにも、「まだ、試運転なので良い音が出るかわかりませんが実験に参加してもらえませんか?、」と断りながらで毎晩、どんなステージになるか、ハラハラしながらの手探りをしていた。今だって、気楽にやっているわけではないが、サラヴァスタイル、というのつかんできたような気がする。音もすっかり慣れてきて、すると、今度はもっと大きな音が出したいな、とか,ぜいたくを言い始めている。
内容の方も、定期的にやってくれる素敵な企画ができた。
「大人ディスコ」たかぎまゆさんの企画でコンテンポラリーダンスの人たちを集めてディスコダンスを踊りましょう、というユーモアたっぷりのイベント。コンテンポラリーが難しいものだという垣根を取り払って、体を動かす楽しさをみんなで体験することから始まる。
「ラロンドオコチエ(La Romde Okotie)」ジャズ好きが高じて自分のレーベルまで作ってしまった大河内さんが企画する月1回のイベントで毎回初顔合わせのプレーヤーたちのセッションナイト。一期一会が毎回新鮮で音楽的です。
「セクシー大サーカス」セクシーダヴィンチさん率いるストリートアーチストたちが、毎回パントマイム、ジャグリング、マジックや音楽で時を忘れる楽しい時間を提供してくれる。
「バーブエノスアイレス(bar buenos aires)」は吉本宏さん、山本勇樹さん、河野洋志さんのイベント、アルゼンチンの音楽家カルロス・アギーレが大好きな彼らの選曲で、世界中の質の高いレコードやライブを聞く大人の音楽会。
そして忘れてならないのは戸川昌子さんの「月曜シャンソンコンサート」。青い部屋で行われてきた名物イベントが引っ越してきました。ディーヴァ、戸川昌子のステージを近くでみられます。
「スイングジャック(SWING JACK)」はアモーレさんの率いるリンディーホップダンスの会。音楽も素敵だしダンスも年齢に関係なく楽しめていつのまにか汗びっしょり。
「ショーケース(SHOW CASE)」はオープンマイク、オーディションなしで誰でもステージに上がって音楽や歌が歌えます。毎回ゲストが加わりセッションもできます。
「一人芝居」はショーケースの演劇版、1人10分で一人芝居をします。
「レコード観賞会」は自分にとっての特別な曲を、ひとつ持ってきて話を3分してからみんなで曲を聴きます。
去年からスズカツさんの朗読演劇のシリーズも始まりました。
岡本太郎は「生きていることが芸術なんだ。」と言ったけれど、「生きてる」ことと「生き延びている」ことは違う。毎日の仕事や学校では「生き延びる」ことを学ぶけれど、ここでは「生きる」ことを楽しみたい。そんな思いで毎日やってきた。そしてこれからが勝負だ。世界中のどこにもありそうでない場所、はじめてくるのに懐かしい、ただいま!って言いたくなるような、それでいてワクワクする基地を作りたい。そのために私たちはアイデアを出し合って楽しむ術を研究したいです。
2周年の記念3日間が明後日の金曜日から始まる。
記念のビデオも作ったので見てください。