2012年5月 5日 更新

子供の日に言いますが、子供は親のペットだ


昨日の新聞で出生率が最低、と言う記事がありました。そして今日はチマキタベタベの日。そこで、子供に関してごく個人的な意見を言います。

子供を産まなくなったのは女性がストライキをしているからです。

古代ギリシャの時代にありました。男たちが戦争に明け暮れていて、何を言っても聞かない。そこで女たちは共謀して、夜の生活のストライキをしました。Lysistrataといいます。するとアグレッシブな男たちは、みるみるおとなしくなり戦争をやめたとか。今から2500年前のことです。

面白い話ですよね。「出生率が戦後最低」と書いている新聞記者さんからして男ではありませんか?出生率の低さを調査研究している人も、新聞社の偉い人も男、女性は働きやすい職場を、と言っている研究者が女性でもその大学の学長は男ではありませんか?第一この国の政治を牛耳っている人たちほぼ全員男でしょうが?そんなぁ。かっこ悪いですよぉ、いまどき。

男が支配して男が決める社会に対して女たちは心底もう嫌だ。と言っているのです、だから、ストライキしているのです。「このままでは国が滅びますよ、それでも私たちをまだ支配し、卑しめようとしているのですか?」と言うメッセージです。

 私は1人目の子を日本で出産、2人目をフランス、3人目を妊娠期はフランスで産むときだけ日本で生みました。育児はフランスですが時々日本に数か月いる時もありました、ですから2つの国の違いを体験しました。それは全く違うものでした。

日本の産婦人科の先生は、お産は病気ではないから、麻酔はしないのです。痛くないのです。と言った。ウソでした。彼はもちろん男性でした。フランスの先生も男性でしたが、こちらは「もちろん麻酔をしますよ、いまどき痛みをがまんするなんて先進国ではありえませんよ。」そして、パリでは助産婦さんと「あなたのイヤリング素敵、どこで買ったの?、あ、そろそろ来てるわね、ぐっと押して、そうそう、ハイ、生まれた!」と会話しながら、なごやかな雰囲気で産みました。「出産は人生の楽しいパーティですからね。」と言われた。

一方日本では、パーティなんてものではなかったことは想像に任せます。生まれるとつらいのが授乳。お乳は腫れてめちゃくちゃ痛いのですが。日本では母乳が一番、と言ってろくにでもしない母乳で頑張れ、と言われます。痛みの連続です。フランスでは看護婦さんに、「少しでいいのよ、免疫をあげればいいんだから、あとは栄養たっぷりな粉ミルクをあげておくからあなたはゆっくり休みなさい。」と言われた。
日本ではいまだに、母になることは苦労の連続、苦労しないと母の資格がない。と言わんばかりです。苦労するから子供がかわいくなる、とか言う人もいます。それってすごく歪んだかわいがり方ですよね。そうやって考えている人は子供が大きくなって楽しくやっている時に、恨めしや~。私は苦しんで育てたのにお前はなんだ!と罪悪感をたっぷり子供に負わせるでしょうね。

母は苦しめ、という社会の圧力は女性に対するいじめでしかありません。それを子供の健康のためとか、おためごかしを言って、女性が母として人生を謳歌するのを妨げているのです。
フランスでは、母と子、と2つの人生で、2つを同等に大事にします。だからこそ、まず母親が楽しい暮らしをしないと子供に負の影響を与える。と考えます。

私は日本で規制ばかりの子育てを経験していたのでフランスではすべてが驚きでした。そこで私は先生の言葉に従い、生まれて2週間の子を連れて2週間のイタリア旅行に行きました。1ケ月の赤ん坊をコートの中にくるんで映画を見に行きました。レストランも友人宅のディナーもすべて問題ありません。3人目の子の1歳はキューバで2歳目はリオで3歳目はカルフォルニアの砂漠で祝いました。

子供は最高のペットなのです。子供の成長とともに、親は子供の目で世界を見ることができて、新しい発見がいっぱいあります、人生が倍も楽しくなる。子供とはそんな存在なのです。子供のために我慢することもたくさんあります。でもそれは我慢が楽しいからやっているのです。もっと大きな喜びがあるから。ペットと同じように喜びがあって、責任があります。でも自分の人生の復讐を子供に負わせようなんてしません。ペットだから。

親が楽しい暮らしをしていると、子供は大人になるっていいな。と思います。大人になりたくない若者がいますが、それは楽しい大人を見ていないからではありませんか?大人は楽しい、年をとることも最高に楽しいです、若い時にはできなかったことができるのです。

出生率を高くしたいのなら、会社の管理職で女性の率を50%にすること、政治家も同様。(少しは日本の政治がマシになると思います)そして、母性に対するいじめをやめてほしい。そうしたら女性はストライキをといてくれますよ。日本社会もきっと良くなります。
母が元気で楽しい社会は旦那さんも子供もハッピーです

潮田 バルー あつ子
アツコ・バルー
Atsuko Barouh

ラミュゼ主宰 / 通訳・翻訳家


ラミュゼ主宰。パリ第五大学人類学科卒業。フランスのインディレーベル『SARAVAH(サラヴァ)』の運営に1988年より関わる。2002年『L'amusée(ラミュゼ)』設立。滞在型イベントハウス『ラ・ケヤキ』(2003年)、ライブハウス『サラヴァ東京』(2011年)につづき、アートスペース『アツコバルー arts drinks talk』(2013年)をオープン。渋谷を拠点に文化の交流と発信に情熱を傾けています。

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